誰もが飲み込まれる
ゴシップエンターテインメント

2014年公開の邦画「白ゆき姫殺人事件」を今さら見ました。当時、面白そうだなと思っていたにもかかわらずここまで見てこなかったのは僕にも謎です。
ということで本記事ではその感想をネタバレを含めて書いていきたいと思います。そんなに長くはならないと思う(多分)のでぜひご覧ください。
- あらすじ
- キャスト・スタッフ・放映時期
- レビュー
- 口コミ
- 見られる動画配信サービス一覧
結論、普通に面白かったって感じ。
あ、でもネットが普及して、いや、普及しすぎた現代にこそ必要な観点が描かれたいい映画だったということは言いたいです。
今ってSNSで個人の感想とか思いを必要以上に簡単に、それも匿名で発信できちゃうじゃないですか。その辺りの問題点や本当に大切なのは何かっていうことを改めて考えさせられる作品でした。
構成やオチは秀逸で最後までテンポよく進んでいくので最後まで楽しめる作品でした。。

どんな人におすすめ?
- ミステリー好き
- SNSをよく使う
- 後半に印象がガラッと変わるような展開が好き
『白ゆき姫殺人事件』のあらすじ
「白ゆき姫殺人事件」のあらすじを紹介。
美人会社員が惨殺された不可解な殺人事件を巡り、 一人の女に疑惑の目が集まった。同僚、同級生、家族、 故郷の人々。疑惑の女の関係者たちがそれぞれ証言した 驚くべき内容とは。 ネットや週刊誌報道を中心に、無責任な「噂話」が 広まり、彼女の人物像はますます見えなくなっていく。 果たして彼女は残忍な魔女なのか、それとも――。 ヒットメーカーの湊かなえが描く、 意地悪目線がじわじわ怖い、最新ミステリ長編。
『白ゆき姫殺人事件』湊かなえ|集英社より
「白ゆき姫殺人事件」のあらすじとしては、化粧品会社に勤める美人OLの三木典子(菜々緒)がある日公園で焼死体として見つかり、その容疑者として同期の城野美姫(井上真央)という地味なOLに目が向けられます。
そしてテレビのワイドショーで顔や名前は隠されているものの城野美姫をまるで犯人のように扱った映像が流され、SNSなどではすでに彼女が犯人扱い。さらに実名や写真まで拡散され始め様々な情報が錯綜。果たして本当に彼女が殺人を犯したのか―。
っていう流れで物語は進んでいきます。
YouTubeにて本作品の予告映像が公開されているのでぜひ見てみてください。
『白ゆき姫殺人事件』のキャスト・スタッフ・放映時期
「白ゆき姫殺人事件」のキャスト・スタッフ・放映時期の紹介です。
- 城野 美姫:井上真央
- 赤星 雄治:綾野剛
- 三木 典子:菜々緒
- 狩野 里沙子:蓮佛美沙子
- 篠山 聡史:金子ノブアキ
- 満島 栄美:小野恵令奈
- 谷村 夕子:貫地谷しほり
- 長谷川:染谷将太
- 城野 光三郎:ダンカン
- 城野 皐月:秋野暢子
- 前谷 みのり:谷村美月
- 水谷:生瀬勝久
- 監督:中村義洋
- 脚本:林民夫
- 原作:湊かなえ
- 音楽:安川午朗
- 制作プロダクション:松竹撮影所
- 製作委員会:『白ゆき姫殺人事件』製作委員会
公開:2014年3月29日
レビュー(ネタバレあり)
ここからは僕がこの作品を見て思ったことを書いていきます。
6年前の作品なのでネタバレも含んで書いていくので、まだ見てない人は注意してね。
井上真央の演技力が高い

まずは何といっても主演の井上真央さんの役がハマってました、というか井上真央さんのオーラの変え方がすごかったです。
主人公はほんとに地味なOLで、気も弱くてオドオドしてるような人間なんですが見事に演じられてました。最初見たとき「あ、これ井上真央なんだ」と思ったほど。終盤の世間的に自分が犯人になってしまった時の絶望感や喪失感もひしひしと伝わってきます。
ネットで炎上したり叩かれたりしてる人は裏ではやはりこんな風に心を擦切らしているんだなと改めて痛感させられました。
また、主人公とは対極の美人OL役の菜々緒さんもまさに適役という感じでさすがって感じでした。菜々緒さんってもちろんキレイなんですが、かっこいい先輩って感じが好きです。
綾野剛さんをはじめ他の役者さんも違和感なんて微塵も感じずハマり役が多かった印象です。

個人的には主人公の同級生役の貫地谷しほりさんの役が好き。めちゃくちゃ大事な役だし。
映画の構成がイイ!

映画の構成はわかりやすく、とても見やすかったです。
序盤から後半にかけて流れが一貫していて、主人公の周辺人物の証言をぶつ切りにしたように繋げた構成です。ワイドショーで流れる映像の編集する前のものを見ている感じ。ポンポンポンとテンポよく進んでいって、綾野剛さん演じる赤星の行動も間に挟まるのでつながりもわかりやすいです。
さらに作品の前半と後半で同じ物語なのに語り手が変わるだけで見える人物像が変わるような見せ方には見入ってしまいました。こういう構成の作品好きなんですよね。どんでん返しみたいな(この作品はどんでん返しほどではなかったですが)。
さらにTwitterでリアルにつぶやかれているような演出も少し間延びするのを防いでいて、個人的にはいい演出だと思いました。このつぶやきがまたリアルなのが怖いんですよね笑。
SNSやネットの怖さを思い知ったわ

この作品でテーマにされているであろうSNSやネットの怖さとか、テレビから流れてくる映像が本当なのかとか、現代だからこそ気を付けたいポイントを視聴する側に訴えてき照るような感じでした。
確かに便利で楽しいSNSですが一歩間違えた使い方をすれば、誰かの人生が簡単に壊れてしまうことを怖く感じてしまいました。
さらにテレビやネットニュースの情報を安易に信じてしまえば真実が見えなくなることも学びました。
6年前の映画ですが、今だからこそ見てほしい映画です。

ネットリテラシーを少し上げるのに役立ちそうな作品。
穴も多い作品に感じた

ここで少しネガティブな感想も。
少し穴というか突っ込みどころが多かった気もします。見ていて違和感を感じる部分がいくつかありました。(僕の理解力が低いだけかも笑)
一番「んん???」ってなったのは終盤で犯人がどうやって殺人を実行したのかのシーンです。犯人の狩野里沙子は主人公が駅近くのパーキングに停めた車を動かして犯行を犯すのですが、どうやって動かしたのか謎です。事前にカギを開けておくような打ち合わせがあったのか、単純に主人公がカギを忘れていたのか。前者であれば一言でいいのでそういうシーンをはさむべきですし、後者ならそんな不確実な方法で犯行に及んだの?となります。
さらに主人公は故意ではないものの、見に行ったライブでアーティストを階段から突き落としましたよね。そのシーンで「え、逃げてそのまま何もないの?」ってなりました。まあ、逃げてしまうのはその状況になったらそうする人もいるかもしれませんが、その後何も触れず終わったので少し違和感でした。
映画の時間や演出の都合で仕方なかったのかもしれませんが、見ていて違和感を感じる部分があったのは否めません。
最後の演出は秀逸

最終シーンで主人公・城野美姫と主人公を犯人のように見せた映像を作ったディレクター・赤星が顔を合わせるのですが、お互い気づかずに少し話して別れます。
さらにその会話でディレクターの契約を切られた赤星は惨めな境遇でそれを城野美姫に愚痴ります。対して城野美姫は「きっといいことがありますよ」と励まします。
このシーンではお互い顔も知らない覚えてない他人を傷つけたり、傷つけられていたことを象徴していますが、なんともやり切れませんでした。
この何とも言い難い最終シーンの演出が僕はこの映画の中で一番好きです。まさに現代のネット社会の怖さを表していました。顔も知らない匿名の人間と楽しくコミュニケーションをとったり、団結して攻撃したり、誹謗中傷しあったり。そう考えると少し気持ち悪く感じます。
このやりとりの先にいるのもひとりの人間なんだということを心に留めてSNSを利用しようと心から思えました。
口コミ
Twitterでほかの人の感想を調べてみました。
6年前の映画にもかかわらず、最近のつぶやきが多くてみんな見てるんだなと少し驚き。
やっぱり動画配信サービスが普及してきて、いつでも見れるって画期的ですよね。

映画、アニメ好きなら絶対何かしらのサービス使ってるよね。
『白ゆき姫殺人事件』が見られるおすすめ動画配信サービス一覧
「白ゆき姫殺人事件」を見られるおすすめ動画配信サービスを紹介します。
ちなみに動画配信サービスの無料体験期間を利用することで「白ゆき姫殺人事件」を無料で見ることもできるのでおすすめ。
本作品だけではなく数万本の対象作品も見放題になるので、ぜひチェックしてみてください。
おすすめ動画配信サービス
配信サービス | 料金 | 配信状況 | 無料体験 |
---|---|---|---|
![]() | 月額1990円 1,200円分のpt | ◎ 見放題 | 31日間無料
|
![]() | 月額500円 | ◎ 見放題 | 30日間無料
|
![]() | 月額888円 1,300円分のpt | ◎ 見放題 | 2週間無料
|
![]() | 月額933円 | ◎ 見放題 | 2週間無料
|
![]() | 月額1,026円 | ◎ 見放題 | 30日間無料
|
![]() | 月額500円 | ◎ 見放題 | 31日間無料
|
僕もアニメやドラマを見るときに動画配信サービスの「U-NEXT」を利用しています!
まとめ

本作品の感想記事はこれでおしまい。
SNSやテレビでの印象操作なんかもあるのかもしれない、そんなふうに考えてしまう内容でした。こういったメディアの情報をしっかりと見極められるよな心眼を身につけておきたいと思う今日この頃です。

学校で見せれば良い教材になる気がする・・・。
まあなんにしても構成、ストーリー、配役どれもがかみ合った良い作品でした。
他の感想やおすすめの作品があればコメントや僕のTwitterに書いてくれると喜びます。
それでは。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
動画配信サービスについては以下の記事で解説しています。
コメント